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〜グレがクミに宛てた手紙〜
今日、そっちの世界からお客さんが来たで。
犬のくせに、人間の言葉をしゃべる、ちょっぴりオヤジくさい、妖しい奴や。
ウエハースは、「おまえが他人のこと言えるか」といっていたけど。わしはクマやし、そいつは犬やし、「他人」という言葉はあてはまらへんように思うんだけど。
そうツッコミをいれたら、「へ、ヘリクツばかり上手くなりやがって」と言っていた。
その犬なんやけど、ウエハースと一緒で、女に弱そうや。お城のメイドの姉ちゃん
たちに、「しゃべるんだ、かわいい〜」なんて言われて、照れまくりや。
な、なんや、うらやましくなんかあらへんわ。男のくせに「かわいい」なんか言われとうないわ。大体、奴は男のくせに色白すぎや。真白や。やっぱり男は健康的に・・・そういったら、またウエハースが「本当はお前は灰色熊だろうが」と突っ込み返してきた。
ところで、この白い犬、小さい電話を持っていて(『携帯電話』とかいっていた)
、電話友達を探して小旅行をしていたらしいんやけど、何かの拍子に、空間の歪みに入ってしまったらしい。ウイロウのじいちゃんに聞いたら、電磁波がうんたらで、まだ安定していない地デジがうんたらで、そこに光の屈折となんたらとかんたらと・・・・とまた面倒な膨大な計算を始めてしまった。クミ、電磁波、地デジって何ですか。
夕方になって、そいつがそわそわしはじめた。なんやろかと思ったら、突然その携帯電話とやらが鳴った。「あれ?圏外じゃないんだ」と言っていました。クミ、圏外って何ですか。・・・で、まあ、とにかくそいつは電話に出たんやけど、何か必死で誤っているっぽかった。誰からなのか聞いてみると、きれいな女の人の写真を出した。なんでも、いつまでも帰らないから怒られたらしいねん。それにしても
きれいな人やな。それで、「こんなきれいな飼い主さんで、あんちゃんも幸せやな。だがな、わしのご主人のクミも、捨てたもんじゃないで。」というと、「誰が飼い主だ#」と怒り出すんや。「へ?」「これはうちの奥さんだ!」「う、うそやろ(0o0)....」「ちなみに子供たちもいる」もう一枚の写真には、ウエハースより年上と思わしき男女の姿が・・・。でも、これって、みんな人間・・・
てことは、わしもクミと結婚できるのやろか。そういったら、ウエハースに、また馬鹿あつかいされた。冗談にきまっとるのに。きっと、ウエハースは、クミに他の男が近づくのを阻止したいだけなのだと思います、はい。
追伸〜あ、そうだ、どこかで、犬のおじさんを見かけたら、ただ友にはなれないけど、文通ならできると言っておいてください。
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