RPGツクールXP体験日記
RPGツクールXPを使った体験を日記にしてみます。
 RPGツクールXPについて

RPGツクールXPについては、こちらをご覧ください。>>>ツクールXP紹介

購入はこちらから。>>>ツクールXP販売中

練習作品「サンドベージュ」のDLはこちらから。>>>サンドベージュのダウンロードページ



1日目 | 2日目 | 3日目 | 4日目 | 5日目 | 6日目 | 7日目 | 8日目 | 9日目 | 10日目 | 11日目


 体験日記 1日目 6/9

◆導入
今日、テックウィンを購入。早速、RPGツクールXPをインストールしてみる。あっという間に終わる。やけに速い。同梱されている素材が少ないようだ。
フォルダの中身を見てみると、「Game.exe」というのが入っている、2000で言うところの、RPG_RT.exeらしいが、サイズが68KBしかない。小さすぎる・・・。(ちなみに、バージョンは、0, 9, 0, 1と書いてある)


◆起動
とりあえず、起動して新規にプロジェクトを作る。今度は、標準では「マイドキュメント」の中に、プロジェクトを作るらしい。
プロジェクトを作ったら、同梱素材もすべてプロジェクトフォルダに入った。以前のように、RTPフォルダに入るのではないらしい。(それとも体験版だからか?)


◆初プレイ
新規作成なのに、すでにゲームデータが入っている。これも体験版だからか?
とりあえず、プレイしてみる。ウチのマシンは、セレロンの633だ。当然、必要スペックを割っている。200Mhzも足りない。どの程度動くのか不安ながらも起動させるが・・・・・・ちゃんと動いた。そんなに重くも無いぞ・・・。
スクロール感を確かめるために歩いていたら、モンスターと遭遇。
アクター(主人公)が2人居たが、早速女の方が殺された。

F2でFPSが表示できるらしいので表示してみたら、8〜9だった。
ちなみに、FPSとは、1秒間に何回画面を書き換えるかという値。8は少ない。もう少し欲しいがこのマシンでは贅沢は言えない。
フルスクリーンモードへの切替は、今回はAlt+Enterらしい。切り替えてみる。特に動作に変化は無い。
ここで問題発生。フルスクリーンモードのままで終了したら、戻っても画面表示の設定が640X480のままだった。
もっとも、この解像度なら、ウィンドウモードでも小さすぎないので、ウィンドウモードで動かせば問題ない。


◆マップを描く
とりあえず、50X50のマップをつくり、描いてみる。
今回は、「元に戻す」が何度も出来そうだ。安心して間違えられる。
今回のチップセットは、上層下層などに分かれてはいない。どのチップも、3つのレイヤーに置ける。便利だが、それだけに置くレイヤーを間違えないようにしないといけない。


◆動作テスト
どうせ保存されないので、ちょっとだけ描いてプレイしてみる。
なんか、勝手に雲の影らしきものが表示されている。フォグの設定らしい。フォグの消し方が分からない・・・。
とりあえず、重さチェックをすることにする。(2日目に分かることになる)
並列処理を入れてみる。変数に値を代入することを繰り返すだけの処理だ。
ひとつ並列処理を動かすと、FPSが1つ落ちる感じだ。3つも同時に動かすと、スクロールがおぼつかなくなる。このくらいは、仕方ないだろう。


◆コマンドたち
次にコマンドのチェックをしてみる。2000と大差ない印象。
コマンド表示が色分けされて見やすくなったのは良し。
個別に見ていく。

まず、文章表示関係は、ほとんど変わらない。顔グラフィックの設定は無くなっている。他で代用できるのだろう。

ウェイトは、秒単位ではなく、フレーム単位に。20フレームで1秒。しかし、実際に計測したら1.2秒くらいかかった。マシンのスペックのせいか・・・。

フロー制御関係(条件分岐やループ処理、ラベルへのジャンプなど)もあまり変化なし。条件分岐からは「決定キーでこのイベントを〜」と「BGMが一周したら〜」が消えている模様。
バトルイベントと共通になっているようで、エネミーも条件に加わっている。
ラベルは、番号ではなく文字列で設定するようになった。よりラベルらしくなった。

次にスイッチと変数。
「変数○の番号の変数」というのが、無くなってしまっている。これは痛い。
体験版だからか、それともそのあたりはスクリプトでやってくれということか? スクリプトで出来るにしても、残して欲しかった。
その代わり、歓迎すべきなのが、セルフスイッチ。前々から実現してくれと思っていた機能だけに嬉しい。しかし、どうせならセルフ変数も用意して欲しかった。活用の幅が広がったのに・・・。
ちなみに、セルフスイッチを解説すると、要するにイベント固有のスイッチ。A−Dの4つがある。
これで、例えば宝箱が開けられたかどうかを記録するのに、いちいち全体で使うスイッチを設定しなくてもよくなった。コピーでイベントを流用するのも楽になった。
また、自分自身の状態を切り替えるイベントも作りやすくなった。

アイテムや特殊技能などの増減。
IDを変数で指定することが出来なくなっている。これも痛い。変数の件もそうだが、ある程度高度なイベントを組もうと思った場合、これは致命的な問題になる。
このあたりも、すべてスクリプトで代替するということなのか? しかし、残して欲しかった。

場所移動など、移動関係も変わらず、と言った印象。

キャラクターの動作指定と、指定動作の全実行は、「移動ルートの設定」と「移動完了までウェイト」に名前が変わったらしい。指定動作の全解除は無い。
「移動ルートの設定」で、移動速度などの変更が、絶対値での指定に変更されている。この方が分かりやすいが、そうなると今度は相対的に指定したいときどうするかという質問が質問掲示板に来そうだ。
「ジャンプ」は、座標単位で何マス分移動するか指定するように変更されている。
あと、一歩後退も加わった。アニメに停止時アニメON/OFFも加わった。主人公を常に足踏みさせておきたければ、これでONにすればいい。

画面切替にトランジションが使えるようになったが、今のところ使い方が分からない。(これも2日目に分かる)
従来の画面切替の設定は無くなったか?


◆今日のまとめ
さて、今日はここまで。また明日調べようと思う。
総合的な印象としては、スクリプト(RGSS)以外の部分では、2000とさほど変わらない。
しかも体験版は、スクリプトのヘルプもコマンドリファレンスも無く、またスクリプトの閲覧も制限されているので、XPの実力の程は分からない。
しかし、テックウィンに気になる記事があった。プログラマの尾島氏へのインタビューだが、「スクリプトを素材として使って欲しい」「ゲーム開発用途に限ればHSPより高性能」「ツクール部分をまったく使わずにRGSSだけでゲームを作ることも出来る」などなど・・・。
なんとも期待できる話である。
以前、私は「スクリプトを素材のように配布するサイトが出てくれば、スクリプトは決して上級者だけのものではなくなる」と言っていたが、尾島氏はそういうことも想定しているようだ。
とりあえず、発売が楽しみになった。




 体験日記 2日目 6/10

◆昨日の課題

昨日分からなかった、フォグの設定とトランジションの設定について。
フォグの設定は、データベースのタイルセットの設定(2000で言うところのチップセットの設定)ですることが分かった。
フォグだけでなく、パノラマやバトルの背景もタイルセットの設定で行う。

トランジションは、画面切替時の効果で、2000では「画面切替方式の設定」で設定したものに近い。
XPでは、標準の画面切替は、クロスフェードの1つのみしか無いようだ。
それ以外は、ルール画像を用いたトランジションで行うらしい。(例によって、スクリプトでは、トランジションで対応できない切替方式もできるらしい。)

一応、ルール画像を使った画面切替の方法を書いておくと下記のとおり。
ルール画像を使った画面切替の効果には、「トランジション準備」と「トランジション実行」の2つのコマンドを使う。
「トランジション準備」は、画面の更新を止め、「トランジション実行」は、画面を更新する。
だから、下記のように「トランジション準備」で画面の更新を止めてから場所移動し、「トランジション実行」で更新すると、「トランジション実行」で指定したルール画像に基づいて画面の更新を行う。

トランジション準備
場所移動(フェードなしの設定)
トランジション実行

「トランジション準備」を実行したまま放って置くと、主人公が移動しようが、マップがスクロールしようが、ピクチャーを表示しようが、いっさい画面が更新されないので一見フリーズしたようになる。
しかし、実際にはちゃんと動いているので、「トランジション実行」をすれば、現在の状態に画面が更新され、また普通に動き始める。


◆コマンド調べ
昨日の続きで、コマンドをチェックした。

ピクチャー関係。
枚数の上限は50枚。
表示座標の原点に、中心座標だけでなく、左上が設定できるようになったのはありがたい。
ピクチャーの移動に、移動し終わるまでウェイトというオプションが無くなっている。
また、「ピクチャーの回転」で回転させられる。今まで難しかったルーレットや時計などが簡単に出来きそうだ。
ちなみに、回転速度をプラスに設定すると左回り、マイナスに設定すると右回りらしい。
また、ピクチャー表示時に設定した原点を中心に回るようだ。

サウンド関係は、かなり強化されている。詳しくは、デジファミのXP紹介記事の、素材のところを見るのがいいだろう。

最後にスクリプト。
「スクリプト」というコマンドがあって、そこにRGSSのコードを記述できる。
これで、イベントコマンドと同じようにスクリプトを扱えるようになっている。
つまり、何でもできる最強のコマンドなわけだ。

それから、前回気付かなかったが、「マップのスクロール」という2000の「画面のスクロール」に相当すると思われる機能があるが、スクロールの固定や元の位置に戻すオプションが無くなっている。


◆無くなったもの
2000に有って、XPに無いコマンドもある。以下に例をあげる。

顔グラフィックの設定(顔グラフィック自体が無い)
主人公の顔グラフィックの変更(顔グラフィック自体が無い)

主人公の肩書き変更(肩書きは無いが、代わりにクラスがある)
乗物のグラフィック変更(乗物自体が無い)

動作指定の全解除

キー入力の処理(ただし代わりの機能がある。これについては明日の日記で)

現在の位置を記憶(これは簡単に代用可能)
記憶した場所へ移動(これは簡単に代用可能)

指定位置のイベントIDの取得
指定位置の地形IDの取得(代わりに「地形タグ」はあるが中途半端)

キャラクターのフラッシュ(移動ルートの設定で明るさを変更することはできる)
ムービーの再生
チップセット変更
チップの置き換え

テレポート位置の増減
テレポート禁止の変更
エスケープ位置の増減
エスケープ禁止の変更

こうやって見ると、意外と失っているものは多い。
もちろんスクリプトで代用は可能なのだろうが、せめて乗り物くらい用意しておけばいいのにと思う。
あと、ムービーには、対応しているのか分からない。


◆二重起動
2000は、二重起動できなかった。そこでXPで挑戦してみたら出来た。ツクールXPは、二重起動できる
したがって、2000では出来なかった、二つ起動させてコピー&ペーストでイベントを移すなんてことが出来る。これは、楽で良い。


◆今日のまとめ

さて、今日はここまで。また明日調べようと思う。
2000で出来て、XPで出来ないことが意外と多いのが気になった。もちろん、スクリプトを使えば出来るのだろうが、やはり2000と同じ事を今までどおりに出来たほうがいい。バージョンアップででもいいので、対応して欲しい。
もっとも、その分RGSSに自信があるということかもしれない。しかしそうなると、体験版でRGSSの仕様が詳しく分からないのは痛い。これでは、肝心の部分は分からずじまいだ。製品版の発売を待つしかないだろう。

RGSSが高性能ならXPですべて足りてしまって、今後他のツクールは売れなくなるのではないか、と思ったが、今後すべてのツクールをRGSSベースで開発すれば、開発の手間が減らせるので、その方がebにとってはメリットがあるかもしれない。
もちろん、上級ユーザーはXPひとつで何でも作るだろうが、そこまで出来ない人には、やはり個別のツクールが必要だろう。




 体験日記 3日目 6/11

◆実行ファイルのサイズ
1日目の日記で、『フォルダの中身を見てみると、「Game.exe」というのが入っている、2000で言うところの、RPG_RT.exeらしいが、サイズが68KBしかない。小さすぎる・・・。』と書いたわけですが、それで「ツクールXPのファイルサイズは、ものすごく小さく出来るのでは?」と思ってしまった人がいるかもしれないので、そうではないよと言うことを書きます。
68KBでツクールのようなゲームが動くわけは無いので、おそらく他に何かあるだろうと思って調べてみました。
すると、プロジェクトフォルダの「Game.ini」というファイルに、「RGSS090J.dll」というライブラリを使うよと書いてありました。
で、このファイルがどこにあるか探したら「C:\WINDOWS\SYSTEM」にありました。インストール時に勝手に入れてた模様。
当然、「RGSS090J.dll」を他の場所に移したら、ゲームは起動しませんでした。ただし「Game.exe」と同じフォルダに入れたら起動しました。
他に、プロジェクトフォルダの中に「Data」というフォルダがあって、ここにいくつかのRGSSのファイルがあります。これらもおそらく必須のファイルでしょう。
それらのファイルを合わせると、1.5MBくらいにはなります。圧縮しても800KBくらいはあります。(素材は一切含まないサイズ)
ただし「RGSS090J.dll」は、おそらくRTPインストール時にいっしょにインストールされるファイルでしょうから、RTP素材のみを使ってゲームを作れば、配布するファイルのサイズは、200KBを切ることもあるでしょう。

さて、日記を再開。


◆新しい便利な機能
文章のプレビュー機能が付いた。
文章入力画面でF2を押すと、ゲーム中でどのように表示されるか、サンプルが表示される。


◆コマンドのチェック
また、コマンドのチェックをしてみる。

「イベントの呼び出し」は、コモンイベントのみになった模様。

「変数の操作」に、プレイ時間と歩数が加わった。並列処理で計らなくても、自動的に計測・記録してくれる。ちなみに、メニューを開くとメニューにも表示される。
また、変数の桁数は、8桁まで。

「タイマーの操作」は、始動と停止のみに。値のセットは無くなった。
タイマーは、ひとつだけ。2003のように2つは無い。

「名前の入力の処理」は、最大16文字まで。入力文字数を任意の文字数に制限できる。

「キー入力の処理」の代わりに、「ボタン入力の処理」と条件分岐の新たな要素「ボタン」が加わった。
「ボタン入力の処理」は、押されたボタン(今回はキーではなくボタンと言う)の番号を変数に代入するもの。
何かキーが押されるまで、イベントの実行を止めて待つようだ。
2000の「キー入力の処理」の「押されるまで待つ」と似ているが、こちらは待つキーの種類は決められない。どのキーを押しても次へ進んでしまう。

条件分岐の新たな要素「ボタン」は、特定のボタンが押されたときに、条件分岐内の処理を実行するもの。
並列処理で、常にキー入力を監視するのに使える。

条件分岐の新たな要素に、もうひとつ「スクリプト」がある。
スクリプトを評価した結果で条件分岐するらしい。スクリプトの仕様が分からないので、どのように使うか分からない。


◆コモンイベント
基本的に変化は無いが、自動実行と並列処理は、条件にスイッチを指定しないと動かなくなった。


◆バトルイベントのコマンド
バトルイベント用のコマンドは無く、通常のコマンドをバトルでも一部の例外を除けばすべて使えるようだ。
もちろん、コモンイベントも呼び出せる。
バトル用に、新たに「アクションの強制」というコマンドが設定されている。これで、一時的にアクターやエネミーに強制的に任意の行動をとらせることができるようだ。

また、スパンという概念が取り入れられた。バトル、ターン、モーメントの3種があり、バトルイベントがどのスパンで発生するか設定できる。
バトルに設定すると、そのページは、その戦闘で1回しか実行されない。
ターンに設定すると、そのページは、1ターンに1回しか実行されない。
モーメントに設定すると、条件を満たす限り何度でも実行される。
モーメントに設定すると、何度でも実行されてしまうため、必要なくなったら条件をOFFにしないと、バトルが進行しなくなる。

イベントの発生条件に指定できるのは、以下の4つ。シンプルになっている。
・ターン
・エネミーのHPが○%以下
・アクターのHPが○%以下
・スイッチがON


◆バトル
バトルをして気付いたのは、まずオート戦闘が無い。
それから、アクターのグラフィックが表示されるのは、鬱陶しいようで分かりやすいようで、何とも言えない。


◆今日のまとめ
ここまでの印象は、ツクール部分は、ある程度簡略化されている、ということだ。
その反面、スクリプトは、あらゆることに対応できるようにしていると思われる。
このことから「初級者と上級者ではアプローチの仕方が違う」と考えられる。
ツクール部分は、簡略化されてシンプルになった分、初級者には分かりやすいだろう。普通のRPGを作るなら、作りやすいと思う。
その反面、ちょっと変わった事をしようと思ったら、スクリプト(RGSS)を使わなければならないので、初級者にはつらくなる。
また、上級者は、最初からスクリプトを使いこなすことを前提に購入するだろう。スクリプトを使わないなら2000より劣る部分があるのだから当然だろう。

しかしこうなると、上級者がツクール界に与える影響は増大するだろう。スクリプトを素材のように配布して、初心者でも高度な処理を簡単に実現できるようにすれば、XPはより優秀なツールになっていく。
また、ネット上のコミュニティでも、上級者の果たす役割は大きくなるはずだ。
逆に言えば、そうならないとXPの本領は発揮されず、初心者に売れないということになるかもしれない。
こう考えると、ebもずいぶん他力本願だ。サポートサイトを開設するらしいが、どのくらいやってくれるのか。一応、期待しよう。



 体験日記 4日目 6/12

◆イベントチップ
今更ながらに、イベントチップの設定がシンプルになっているのに気付く。
出現条件が、「スイッチ2つ、変数、セルフスイッチ」だけになった。
タイマーやメンバー、アイテムは、条件から外れた。
また、オプションが「移動時アニメ、停止時アニメ、向き固定、すり抜け、最前面に表示」となっている。
「他のイベントと重ならない」は無いようだ。ただし今回は、何も設定しなくても、他のイベントとは重ならない仕様になっているようだ。
では、逆に透明チップなどが置いてあっても、通過するようにするには、どうしたらいいのか? 「すり抜け」にチェックすると障害物もすり抜けてしまうし・・・。


◆データベース調べ
今日は、データベースを調べる。
データベースで気付いたのは、まず、属性と地形と用語の設定が無くなっていること。
属性と用語は、簡略化されてシステムの中に入っている。
簡略化の度合いは、けっこうすごい。属性は名前だけで、効果量の変動値などは設定できない。変動値は固定か?
用語は、20種しかない。

それから、何気にコモンイベントとシステムの位置が入れ替わっている。これはあんまりありがたくない。コモンは、一番右端というのに慣れているのに。

タイルセットに、地形タグというものがあり、1〜7の値を設定できるが、なんだか中途半端。
変数の操作で、主人公の足元の地形タグを取得できるが、座標を指定して取得は出来ない。
「指定位置の地形IDの取得」というコマンドが無いので、その手の処理はスクリプトということになる。


◆素材
素材は、2000点以上あるらしい。ちなみに2003で600点らしいので大幅増だ。
グラフィックのインポート時に、透明色だけでなく、半透明色も設定できるようになった。これで、一部が透けているもの(例えば影とか)も設定できるようになった。(PNGのαチャンネルでも設定できる)


◆メニュー
ここで言うメニューは、ゲームのメニューではなく、エディタのメニューのこと。
とりあえず、目についたものは、「ツール−オプション」と「ゲーム−RTPの選択」だ。

「ツール−オプション」では、透明色とグリッドの設定ができる。
「ゲーム−RTPの選択」は、どういう意味なのか分からない。


◆スクリプト
スクリプトに関しては、ヘルプが無いので良く分からない。
Rubyが元になっているとは言っても、大幅に拡張されているので、あまり参考にならない。
スクリプトエディタは、必要最小限の機能しかない。検索や置き換えすら無いので、使いにくそうだ。
では、テキストエディタにコピーして編集するかと思ってコピーしたら、日本語部分が文字化けしてしまった。文字コードが違うようだ。UTF-8らしい。
スクリプトは、暗号化などせずにテキストファイルとして保存できないのだろうか? できるなら問題ないが、そうでないならスクリプトエディタに検索機能くらいつけてもらわないと困る。


◆今日のまとめ
とりあえず、大体は調べた。
明日からは、実際にゲームを作ってみようと思う。実際に作らなければ分からないこともあるだろう。
機能が大幅に制限されているので、どこまで出来るかわからないが。



 体験日記 5日目 6/13

◆さあゲームを作ろう
ゲームを作る。しかし、素材が少ないので、ろくなものは作れそうにない。
しかも、体験版は、データの保存は出来ないことになっている。(実際には、保存は出来るが終了時にデータを削除してしまう。仮に削除を免れても、起動時にデータを読み込めないので、続きから作れない)
そうは言っても、やっぱり保存したいし、続きから作りたい。ちゃんと製品版が発売されたら買うので、無理やり保存することをお許しくださいと願いながら、「無理やり保存読込」の方法を探す。そして見つける。単純なものだ。


◆企画を立てる
企画といっても、主人公は2人までで、最大数は増やせず(2000の体験版で出来た、最大数を増やす方法は通用せず)、歩行グラも人間は5人しか無いので、できることは限られる。
とりあえず5人は、主人公男、主人公女、少年、少女、おばさんだ。これでは、街や村は構成できないので、村がモンスターに襲われ、わずかしか生き残っていないことにしよう。
となると、目的はモンスターから村を取り戻すことになる。

主人公男は、モンスターハンターにする。ただし外見は頼りなく、力もあまり強くない。でも、何か特別な力を持っていることにする。
主人公女は、村の住人。家族をモンスターに殺され、村を奪われた。わずかに生き残った住人と共に、荒れ地の洞窟に隠れ住んでいる。敵を討ち、村を取り戻したいと願っているが、女一人ではどうしようもなく、今は子供たちのために、荒れ地で食料を探すことで精一杯。
名前は、最初から設定されていたのをほぼそのまま使って、アーシェスとライナ。
ゲームタイトルは、とりあえず適当に「サンドベージュ」にする。


◆出会いの場面を作る
出会いの場面は、砂漠。アーシェスが怪我をして倒れていて、ライナが助けることにする。(アーシェスとライナの歩行グラには、倒れているものも含まれているから、せっかくなので使うことにした)
タイルセットは「砂漠の町 外観」を使う。
上層・下層という区別がなくなったので、どのチップをどのレイヤーに置くか、ちょっと迷う。
とりあえず、レイヤー1に地面と崖を書いてみる。透明色を含むチップのみ、レイヤー2に置く。このあたりは、2000の「上層・下層」と同じ感じだ。
しかし、崖のチップは、全部レイヤー2に置いた方が良かったかもしれないと思った。その方が、描きやすいかも。
しかし、やはりレイヤーが3つあると、描きやすい。

マップを描き、次にイベントチップを置いて、ライナのグラフィックにし、「移動ルートの設定」+「移動完了までウェイト」で、歩かせる。
「移動ルートの設定」に、一時停止が無く、代わりにウェイトがある。ウェイト時間を細かく設定できるのはいいが、1歩あるく時間だけ停止、というのがやりにくい。

◆セーブ
テストプレイをしていて気付いたが、セーブが4つしかできない。これはいかにも少なすぎるので、スクリプトをいじる必要がありそうだ。


◆自由行動
隠れ家の洞窟のマップを作って、そこへ場面転換。
アーシェスの怪我が治ったところから再開。
ここから、ようやくプレイヤーがコントロールできる。

アーシェスの歩行グラは、どうもおかしい。横向きのグラが、若干斜めなので、斜め向きでチョコチョコ歩く感じで、あまり良くない。他の歩行グラは斜めじゃないのに、なんでこれだけ斜めなのか?
ちなみにXPでは、歩行グラのパターンが4パターンに増えているのだが、4パターン中2パターンが同じグラフィックなので、結局3パターンしかなく、2000と同じことだ。

とりあえず、行動できる範囲のマップを作る。
「隠れ家の洞窟」「砂漠 洞窟前」「砂漠 出会いの場所」


◆トランジション
せっかくなので、画面切替にルール画像を使ってみる。
ルール画像はグレースケールで、黒い部分から白い部分へ画面が書き換わっていく。
オリジナルのルール画像を作ってやってみる。うまくいった。
ただ、砂漠から砂漠からへというふうに、似通ったマップへの移動の場合、変化が分かりにくいので、変な感じだ。
分かりやすいように、マップに変化をつけることにする。


◆今日のまとめ
一応、ちゃんと動いた。このまま作っていけそうだ。
テストプレーしていて気付いたが、以前8〜9だったFPSが、なぜか19とかになることがある。なぜだろう・・・?




 体験日記 6日目 7/21

ずいぶん間隔が開いてしまったが、いよいよ、発売日前日だ。
ここまでに、2000からXPへの素材コンバータなど作っていたが、久しぶりにゲーム製作を再開してみる。


◆戦闘バランス
戦闘のテストをしてみたが、標準の設定では数字が大きすぎるので、減らしてみる。
ここで気付いたが、素手ではダメージを与えられない? 攻撃力の値は、武器を持たないと増えないため、いくら腕力があっても、武器を持ってないとノーダメージのようだ。
最初は武器を持たない設定だったが、それだと全く戦闘にならない。特殊技能でとも思ったが、体験版では特殊技能は2つしか設定できない。困った。
とりあえず、最初は戦闘しなくてもいいように作ることに。


◆シナリオ決定
シナリオを決める。
ライナが村を取り戻すのをあきらめ、山を越えて町へいくことに。
しかし、そのためには、まとまった食料が必要だ。
そこでライナは、危険を犯し、村へ忍び込んで食料を調達してくることに。
そうとは知らずに、アーシェスは、旅立ちの準備をしているが、ライナの帰りが遅いのを心配し、ライナが無茶をしているのではないかと思い、村へ探しに行く。
村で魔物を退治し、ボスのトロールに出会う。そこで、アーシェスの正体が分かる。
という感じ。


◆スクリプトについて
以前、スクリプトエディタに「検索や置き換えすら無い」と書いたが、検索はあった。置き換えは無いようだ。


◆便利になった部分
素材のインポート時に、複数ファイルをまとめて選択できるようになった。
しかし、2000の時のように、パレット0番が透過色になるというようなものではないため、直接フォルダに放り込むという手が使えない。これは、透過色の設定でなんとかなるのだろうか?


◆移動ルートの設定
移動ルートの設定で気が付いたが、向き固定にしておくと、移動ルートの設定で向きを変えようとしても、変わらない。先に向き固定をoffにする必要があるようだ。


◆今日のまとめ
いよいよ、明日は発売日だ。
製品版のインストールやユーザー認証について書いてみたい。
その後、今作っているゲームを完成させよう。




 体験日記 7日目 7/22

◆製品版届く
今日、Amazon.co.jpから、注文していたRPGツクールXPが届く。
早速インストールしてみる。

「RPGツクールXP」をインストールする。
デフォルトのインストール先は、「C:\Program Files\Enterbrain\RPGXP」

「RGSS-RTP Standard インストール」というのが、なんなのか良く分からないが、とりあえずインストールする。
デフォルトのインストール先は、「C:\Program Files\Common Files\Enterbrain\RGSS\」だ。
何が入ったのか見てみたが、ようするにRTP素材だ。その他に「Graphics.exe」という正体不明のファイルが入っている。
RTPは、XPでは、複数設定できるらしい。第2第3のRTPが出るかもしれないということだ。ユーザーが、勝手にRTPを作ってもいいらしい。(普及するかはともかく)

サンプルゲームも全部解凍する。
デフォルトのインストール先は、「C:\My Documents\RPGXP」
サンプルゲームは、解凍が終了したとも何とも言わないので、いつ終わったのか、分かりにくい。

今回は、インストール先がまちまちだ。バラバラに3箇所にインストールされる。


◆起動と認証
起動してみる。
ユーザー認証の画面が出る。
早速、認証してみた。

本名、秘密の質問を設定し、プロダクトキーを入力し、OKボタンを押す。
10秒もかからず認証成功。意外と早かった。

認証に使った情報は、きちんとメモして保存しておく。


◆サンプルゲームを開く
とりあえず、サンプルゲームの「白い絆」を開く。
「プロジェクトを開く」ボタンをクリック。今度は、2000と違い、プロジェクトファイルを選択して開くようだ。「Game.rxproj」を開く。

テストプレー開始。
起動までに、8秒くらいかかる。
FPSは、20。しかし、プレイ中は、最低5くらいまで下がる。
やはりうちのマシン(633MHz)では、ちょっとつらい。

とりあえず、動くことは確認したので、プレイ終了。


◆サンドベージュを開く
体験版で作っていたゲーム、サンドベージュを開いてみる。
なんと、開けない。
体験版のは、開けないらしい。とりあえず、体験版のプロジェクトファイルを、製品版ので上書きし、iniファイルも内容を製品版に合わせて書き直して開く。
今度は、開けた。とりあえず、続きは作れそうだ。


◆素材を見てみる
RTP素材で、2000より充実したものに、チップセットがある。XPではタイルセットと呼ぶが、これが2000に比べて、質・量ともに、格段にアップした。
ファンタジー系の作品を作るなら、まず不足は無いだろう。

歩行グラも、2000より充実している。
チップセットと歩行グラは、FSMの素材がXP対応版になったという印象だ。

音楽素材の質や量は、2000とそれほど変わっていない印象。
もちろん、素材は全部新しくなっているので、2000を持っている人は、両方の素材を使え、さらに幅が増すだろう。


◆無くなったもの
以前の日記で、ムービーには、対応しているのか分からないと書いたが、やっぱり対応してないらしい。


◆RGSS
さて、注目のRGSSだが、これはすぐには全容がつかめないので、後の課題とする。
ただ、相当色んなことができるのは、間違い無さそうだ。


◆今日のまとめ
とりあえず、XPを使うことはできるようになった。
明日からは、作りかけのサンドベージュを作っていき、完成させようと思う。




 体験日記 8日目 7/23

◆サンドベージュを作る
今日は、サンドベージュを作る。超短編なのですぐに終わりそうだ。おそらく、明日か明後日には、完成するだろう。


◆戦闘バランス
今日は、戦闘部分も作ったが、どうも勘がつかめない。
ちょっと数値を変えると、ダメージが多くなりすぎ、かといってちょっと低くすると、ダメージが0になってしまう。
慣れていないだけなのか、それともダメージ計算式に問題があるのか・・・。


◆今日のまとめ
とりあえず、今の時点で出来ているところまでを公開する。(村へ行き、何匹かの魔物と戦えるところまで)
下のリンクからダウンロードできるので、暇な人は見てほしい。
一応、RTPは、インストールしてなくても動くようにしてある。

SAND2.exe 約2.2MB(このファイルは、配布を中止しました)



 体験日記 9日目 7/25

◆バグ報告
早速、サンドベージュのバグ報告があった。

>1.砂の村の内装の壁ですり抜けられる箇所がある

これは、タイルセットのプライオリティの設定がされていなかったため、本来キャラの上に表示されなければならないものが、下に表示されたために起きた問題だ。
2000では、通行設定を□にするだけでよかった部分を、XPではプライオリティの設定をしないといけない。面倒だが、その代わり重なり順を6段階で設定できるの。


>2.怪我が治って剣を取り、家を出たあと再び家に入ると、剣を取ったはずなのにまだ剣が立てかけてある

これは、単純な出現条件の設定ミス。


>・マップ全般で、崖の┌─┐の部分や、丸いサボテンの上側の部分などの
> 主人公が隠れる部分で主人公が上に表示されるのは仕様ですか?


これについては、確認できず。こちらでは、ちゃんと主人公が下に表示されたが、プレイ環境によって変わる可能性があるのか? それともなんらかの設定ミスか?


>・隠れ家の魔剣を左側から調べると魔剣が消えてまた現れる現象がおこる。
> 下側から調べたら、消えたり現れたりはしなかった。


これは、向きを固定にしていなかったための不具合。


◆問題点
文章表示の入力時、F2でどのように表示されるか確認できるのだが、どうやら実際の表示とズレている様子。
右端の部分が、F2確認時は、ちゃんと表示されていても、実際の表示では表示しきれずに欠けてしまうことがある。


◆今日のまとめ
とりあえず、サンドベージュは、完成した。完成といっても、かなり荒いが、練習作品なので、まあ良いだろう。
下のリンクからダウンロードできるので、暇な人は見てほしい。
RTPは、必要なし。

sand beige.exe 約2.2MB(このファイルは、配布を中止しました)




 体験日記 10日目 7/29

◆バグ報告
サンドベージュのバグ報告があったので、修正する。

>村の下の方にある井戸の左側のチップが通過でき、キャラが上に表示されてしまうことに気がつきました。

これは、レイヤーと通行設定の関係で起きた不具合。
井戸はレイヤー2、やしの木はレイヤー3に置いていた。
井戸は通行不可だが、上のレイヤーの通行設定が優先されるため、やしの木の影の通行設定によって、通行可になってしまった。
XPは、レイヤーが3層になったので、こういうことにより注意する必要がある。


◆文章表示の問題点
前回書いた、『文章表示の入力時、F2でどのように表示されるか確認できるのだが、実際の表示とズレている』不具合に関しては、スクリプトをいじって、枠を広げることで対応。

Window_Messageの12行目の
「super(80, 304, 480, 160)」を「super(80, 304, 485, 160)」に変更しただけ。

本当は、もっとちゃんと調べないといけないが、とりあえずはこれでうまくいったので、よしとする。


◆ユーザーサポートに問い合わせ
ユーザーサポートにいくつか質問をした。

1.起動ファイル「Game.exe」のアイコンを変更して、ゲームを配布することは、規約に違反しますか?

これは、OKだそうだ。アイコンを変更しても良い。


2.なんらかの問題(例えばebの倒産)により、ユーザー認証が停止した場合、すべてのユーザーがツクールXPを使えなくなる可能性があります。そういう最悪の事態にならないように、何か対応策を準備していますか?

認証しなくても使えるようにする、パッチを用意する予定でいるそうだ。


3.IDの再発行にかかる費用はいくらですか?

具体的には、分からないそうだ。
もしかすると、再発行しなければならないような状況は、あまり想定していないのか?


◆今日のまとめ
アイコンは、変更してはいけないと言われてきたが、聞いてみたら良いそうだ。意外だった。
ちなみに、2000や2003でも良いそうだ。

体験日記は、しばらく休むと思う。
もしかすると、これで終わりかもしれない。
今後は、講座やお役立ち情報として、情報を出していくかもしれない。






 体験日記 11日目 8/27

◆パソコン購入
今まで使っていたパソコンが不調だったため、この機に新しいパソコンを買う。
2.8GHzになったので、XPを動かすのに十分なスペックになった。

早速、ツクールXPをインストールする。
認証は、何事もなく行うことができた。パソコンを変えても問題なく認証できるようだ。


◆気づいたこと
今回、気づいたのは、自動的に滑らかモード(毎秒40フレームのモード)になっていること。
CPUの処理速度に応じて、滑らかモードに設定されるらしい。


◆今日のまとめ
とりあえず、開発環境は整ったが、まだRGSSについてあまり調べていないので、本格的なゲーム製作にはかかれそうにない。
早く、今の仕事を片付けて、次に移りたいものだ。






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